コラム (1)

商品写真の合成について

商品撮影においては、ライティングで自分のイメージに近付けるのですが、 商品がテカる場合など、物理的に無理な場合があります。
簡単な例を2つほどあげます。

写真1(完成)
写真2
写真3
この写真(写真1)は以前、アサヒフードアンドヘルスケアの商品カタログ用に、撮ったものです。
サプリメントの箱の正面から撮った単純な写真ですが、真ん中のロゴの所などに金の箔押しがしてあります。 そのため、正面から普通に撮ると、写真2の様になります。 ちょうど正面にレンズがあるので、箔押し所にレンズが写り暗くなってしまいます。 そこで、カメラをずらしてレンズが写らないところまで逃げて、箔のところに白紙などを写します。(写真3) その時、カメラの傾きをそのままにしないと形が変わってしまうので注意します。
写真2に写真3の金の文字、ロゴなどを合成して、トーン調整、色調整、切り抜き、等をして完成です。

写真4(完成)
写真5
写真6
2つ目の例はワインのボトルです。
このようなボトルをライティングするときはハイライトの形が重要になります。 作例のように、はっきりとしたハイライトを入れることが多いようですが、(写真4) クライアントの好みで、形をハッキリさせずにグラデーションにすることもあります。 はっきりとしたハイライトを入れるとどうしてもラベルの片側が暗くなってしまいます。(写真5) そこで、カメラ位置をそのままにしておいて、ラベル合成用にライティングし直し、撮影します。(写真6)
写真5に写真6のラベルとネック部分を合成し、トーン調整、色調整、切り抜き、等をして完成です。

このような合成は、もう日常的に行なわれているのです。

2007.12.10 shimamura

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